認知症と歯周病について
こんにちは。セントティースデンタルクリニック です。
本日は認知症と歯周病の関係についてお話ししたいと思います。
認知症と歯周病の関係は近年、多くの研究で注目されています。以下にその関連性についてのポイントをいくつか挙げます。
1、炎症の影響
歯周病は口腔内の炎症を引き起こし、これが全身に影響を及ぼすことがあります。炎症性サイトカインと呼ばれる物質が血液中に放出され、脳にも影響を与えることが示唆されています。慢性的な炎症は、アルツハイマー病などの認知症の発症リスクを高める可能性があります。
2、口腔内細菌の関与
歯周病の原因となる特定の口腔内細菌(例:Porphyromonas gingivalis)が血液を介して脳に到達し、脳内で炎症を引き起こすことがあります。この細菌はアルツハイマー病の病理マーカーであるアミロイドβの蓄積に関与している可能性があります。
3、心血管系への影響
歯周病は動脈硬化や心血管疾患のリスクを高めることが知られています。心血管系の健康状態が脳の健康にも影響を与えるため、歯周病が認知症のリスクを間接的に高める可能性があります。
4、生活習慣の関連性
不十分な口腔ケアや不健康な生活習慣(喫煙、糖尿病、肥満など)が、歯周病および認知症のリスクを増加させる共通の要因となることがあります。
これらの観点から、口腔の健康を維持することが認知症予防に重要であると考えられています。定期的な歯科検診と適切な口腔ケアを行うことで、歯周病の予防が認知症のリスクを低減させる可能性があるため、全身の健康管理と同様に口腔の健康管理も重要視されています。
セントティースデンタルクリニック
院長 髙階 繭次
〒596-0825 大阪府岸和田市土生町2丁目29番3号 STELLA BLDG 2F