副鼻腔炎と歯の関係について
- 2025年12月19日
- お知らせ
副鼻腔炎と歯の関係について
副鼻腔炎(蓄膿症)
副鼻腔炎と歯は、特に上の奥歯を介して密接な関係があります。
副鼻腔の炎症が上の奥歯の神経を刺激して歯痛を起こすことと、虫歯や歯周病が原因で副鼻腔に炎症が広がる2つのパターンがあります。
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- なぜ歯と副鼻腔が関係するのか
上顎(上あご)の奥歯の根は、上顎洞(副鼻腔の一つ)と非常に近いからです。
人によっては歯根が上顎洞に接していたり、突出していることもあります。
そのため、歯の治療や歯の感染が副鼻腔に直接波及することがあります。
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- 歯が原因で起こる副鼻腔炎(歯性上顎洞炎)
主な原因
- 虫歯の放置(歯の神経まで感染)
- 歯周病(歯ぐきの奥の感染)
- 根管治療後の感染
- 抜歯後の穴(口腔上顎洞瘻)
- インプラントが上顎洞に影響
特徴的な症状
- 片側だけの鼻づまり・鼻水
- 黄色〜緑色の膿のような鼻水
- 頬や歯の奥の痛み・違和感
- かむと響く感じ
- 頭を下げると頬が重い
- 通常の副鼻腔炎の治療(抗菌薬)で治りにくい
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- 副鼻腔炎が歯の痛みとして感じられることも副鼻腔炎による炎症が
→ 上顎の歯の神経を刺激
→ 歯が痛いと勘違いする
というケースもあります。
この場合、
- 虫歯が見つからない
- 複数の歯が同時に痛む
- 鼻づまりや鼻水がある
といった特徴があります
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- 診断と治療
診断
- 歯科:レントゲン・CTで歯根の感染を確認
- 耳鼻科:副鼻腔CTで上顎洞の炎症を確認
※ 歯科と耳鼻科の連携が重要
治療
- 原因の歯の治療(根管治療・抜歯など)
- 抗菌薬・消炎薬
- 重症例では内視鏡手術(ESS)
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- 受診の目安
- 片側の鼻症状が長引く
- 歯の治療後から鼻の症状が出た
- 副鼻腔炎がなかなか治らない
- 歯が痛いのに虫歯がないと言われた
歯科と耳鼻科の連携が大事です!
気になることがあればお気軽にご相談ください✳︎
セントティースデンタルクリニック
院長 髙階 繭次
地元岸和田の小学校、中学校を卒業
2013年 大阪大学歯学部卒業
2014年 大阪大学歯学部附属病院研修修了
2015年 医療法人小室会 小室歯科難波診療所 勤務
2021年 セントティースデンタルクリニック 開院現在に至る
〒596-0825 大阪府岸和田市土生町2丁目29番3号 STELLA BLDG 2F