口腔内フローラについて
口腔内フローラについて
こんにちは。セントティースデンタルクリニック です。
本日は、口腔内フローラというものについてお話ししたいと思います。
口腔内フローラとは、口の中に生息する細菌の集まり(細菌叢)のことを指します。腸内フローラ(腸内細菌叢)と同じように、口の中にも多種多様な細菌がバランスを保ちながら共生しています。
口腔内フローラの主な役割は、健康を守ったり、消化を助けたりして、全身に影響しています。
1. 健康を守る
・善玉菌(プロバイオティクス)が悪玉菌の増殖を抑え、口腔内の環境を整える。
・唾液と連携し、抗菌作用や免疫力の向上に寄与する。
2. 消化を助ける
・食べ物の分解をサポートし、消化を助ける。
・口腔内の細菌が唾液と混ざることで、胃腸への負担を軽減する。
3. 全身の健康に影響
・口腔内の細菌が血流を通じて全身に影響を与える。例えば、歯周病菌が動脈硬化のリスクを高めることもあります
・口腔内の細菌バランスが崩れると、糖尿病や心血管疾患などのリスクが増加する。
口腔内フローラの種類については、約700種類以上の細菌が存在すると言われており、大きく分けて次の3つのグループがあります。
1. 善玉菌(有益菌)
代表例
ロイテリ菌、乳酸菌、ストレプトコッカス・サリバリウス など
働きは、・口臭を抑える・虫歯や歯周病を予防・免疫力を高める などがあげられます。
2. 悪玉菌(有害菌)
代表例
ミュータンス菌(虫歯菌)、ポルフィロモナス・ジンジバリス(歯周病菌) など
働きは、・虫歯や歯周病の原因となる・口臭の原因になる
・体内へ侵入し、動脈硬化や糖尿病リスクを高める などがあげられます。
3. 日和見菌
代表例
カンジダ菌(口腔カンジダ症を引き起こすことがある) など
特徴は、普段は悪さをしないが、口腔環境が悪化すると悪玉菌として働きます。
口腔内フローラを整える方法は、口腔内の細菌バランスを保つことです。これは、虫歯・歯周病・口臭予防だけでなく、全身の健康にも良い影響を与えます。
1. 正しい口腔ケア
・歯磨き:1日2~3回、フッ素入り歯磨き粉を使用する。
・フロス・歯間ブラシ:歯と歯の間の汚れをしっかり取り除く。
・舌磨き:舌の汚れ(舌苔)を優しく取り除く。やりすぎには注意しましょう。
2. 生活習慣の改善
食事
・発酵食品(ヨーグルト、納豆、味噌)で善玉菌を増やす。・繊維質の多い野菜(ごぼう、キャベツ)で口内の浄化を助ける。
・砂糖の摂取を控え、虫歯菌のエサを減らす。
・唾液の分泌を促す
・よく噛む。
・水分補給をこまめに行う(口が乾くと菌が繁殖しやすい)。
ストレス管理
・ストレスが多いと免疫力が低下し、悪玉菌が増えやすくなる。
・適度な運動やリラックス時間を確保する。
3. プロバイオティクス(善玉菌)を活用する
ロイテリ菌やL8020乳酸菌の入った商品を使用する。プロバイオティクス入りのタブレットやガムを取り入れるのも良い。
まとめ
口腔内フローラは、虫歯や歯周病だけでなく、全身の健康にも関わる重要な要素です。正しいケアと生活習慣を意識することで、善玉菌を増やし、健康な口内環境を維持しましょう。
セントティースデンタルクリニック
院長 髙階 繭次
地元岸和田の小学校、中学校を卒業
2013年 大阪大学歯学部卒業
2014年 大阪大学歯学部附属病院研修修了
2015年 医療法人小室会 小室歯科難波診療所 勤務
2021年 セントティースデンタルクリニック 開院現在に至る
〒596-0825 大阪府岸和田市土生町2丁目29番3号 STELLA BLDG 2F