口腔習癖について
- 2024年7月24日
- お知らせ
こんにちは、セントティースデンタルクリニックです。
今日は歯列不正や、虫歯や歯周病の原因の一つとなる口腔習癖(こうくうしゅうへき)についてお話ししたいと思います。
口腔習癖(こうくうしゅうへき)は、無意識または意識的に行われる口や顎、歯に関する習慣や行動のことを指します。これらの習癖は、口腔や顎の健康にさまざまな影響を与えることがあります。代表的な口腔習癖には以下のようなものがあります。
【代表的な口腔習癖】
1. 食いしばり(ブラキシズム)
→歯を強く噛みしめたり、すり合わせたりする習慣です。歯の摩耗や顎関節の問題を引き起こすことがあります。歯にヒビが入ってしまったり、すり減りなどから知覚過敏も引き起こす原因となっています。
2. 指しゃぶり
→主に子供に見られる習慣で、長期間続けると歯並びや噛み合わせに悪影響を与え、上下の前歯が噛み合わないようになってしまう可能性があります。
3. 舌の突出癖
→舌を前歯に押し付ける習慣で、前歯が出っ歯になる原因となることがあります。舌の突出癖がある場合噛み合わせだけではなく発音にも影響があり、「さ行」「た行」がハッキリ発音しにくくなり舌足らずな発音になりやすくもなります。
4. 爪噛み(オニキフォジア)
→爪を噛む習慣で、歯や歯肉にダメージを与えることがあります。また、爪の細菌が口内に入り、感染のリスクを高めることもあります。
3歳ごろから始まり、学童期に多くなり心理的要因で生じると考えられています。
5. 口呼吸
→鼻ではなく口で呼吸する習慣で、口内が乾燥することから、歯周病菌や虫歯菌が増殖しリスクの増加や口呼吸の場合、舌が下がってしまうことからお口周りの機能が低下し歯並びにも影響が出てしまうこともあります。
6. 頬や唇を噛む
→無意識に頬や唇の内側、下唇を噛むなどの習慣で、口内炎や潰瘍ができる原因や、噛み合わせが深くなるとこからバランスも悪くなってしまいます。
【影響】
1. 歯の摩耗や損傷
→ 歯がすり減ったり、歯が割れたり、欠けたりするリスクが高まります。
2. 顎関節症
→顎に負担がかかり、顎関節の痛みや音が出ることがあり、頭痛や耳の痛みに感じる方もいらっしゃいます。
3. 歯並びや噛み合わせの問題
→歯の位置がずれる原因となり、歯列矯正が必要になる場合があります。
歯並びが悪くなることから歯ブラシが当たりにくくケアが難しいため虫歯、歯周病のリスクも上がります。
4. 口内の健康リスク
→口内炎、潰瘍、歯周病、虫歯などのリスクが増加します。
【対策と治療】
1. 習癖の認識と修正
→無意識のうちに行っている習癖を認識し、意識的に修正し、どのような影響があるのかを知る。
2. 歯科医師の相談
→口腔習癖による問題が見られる場合、早めに歯科医師に相談することが重要です。
歯列矯正後も口腔習癖を続けていると歯並びが後戻りしてしまうリスクもあります。
3. マウスピースの使用
→食いしばりや歯ぎしりの場合、ナイトガード(マウスピース)を使用して就寝時の歯や顎へのダメージを防ぎます。
4.矯正治療
→歯並びや噛み合わせの問題がある場合、矯正治療を行うことで改善します。
5.健康的な生活習慣
→ストレスを軽減するために、適度な運動、十分な睡眠、バランスの取れた食事を心がけます。
口腔習癖は早期に対処することで、将来的な口腔や顎の健康リスクを減少させることができることができます。
セントティースデンタルクリニック
院長 髙階 繭次
地元岸和田の小学校、中学校を卒業
2013年 大阪大学歯学部卒業
2014年 大阪大学歯学部附属病院研修修了
2015年 医療法人小室会 小室歯科難波診療所 勤務