妊娠中のお口のトラブルについて
- 2025年5月7日
- お知らせ
本日は妊娠中のお口の中に起こりやすいトラブルについてお話しします。
【妊娠中に起こりやすい口腔内トラブル】
1. 妊娠性歯肉炎
- 症状:歯ぐきの腫れ、出血、赤み
- 原因:女性ホルモン(特にエストロゲンとプロゲステロン)の増加により、歯周組織が炎症を起こしやすくなる
- 対策:丁寧なブラッシング、歯科検診の受診、口腔清掃の徹底
2. 妊娠性エプーリス
- 症状:歯ぐきにできる良性の腫瘤(できもの)
- 原因:ホルモンの影響により組織が過剰に反応
- 対策:通常は出産後に自然に消失するが、大きくなる場合は歯科医に相談
3. 虫歯の悪化
- 原因:つわりで歯磨きが困難、間食の増加、唾液の性質変化(酸性化)
- 対策:フッ素入り歯磨き粉の使用、こまめなうがい、食後の歯磨き
4. 歯周病の進行
- リスク:重度の歯周病は、早産や低体重児出産のリスクを高める可能性がある
- 対策:妊娠中でも歯周病の治療は可能なので、早めに歯科を受診することが大切
【妊娠中の口腔ケアのポイント】
- 妊娠中期(安定期)に定期健診を受けるのが理想的(安定期前後の治療、メンテナンスも体調に応じて対応させていただきますのでご相談ください)
- つわりで歯磨きが辛いときは、香りが弱く泡立ちの少ない歯磨き粉や小さい歯ブラシを使用、お子様用の小さな歯ブラシも負担が少なくオススメです💡
- どうしても磨けない場合は、水やマウスウォッシュで口をすすぐだけでも効果があります
【妊娠中の歯に対する食べ物の注意点】
1. 砂糖の摂取に注意
- 甘いお菓子や清涼飲料水は虫歯のリスクを高めます。
- 間食が増える時期でもあるため、だらだら食べは避け、時間を決めて食べるのが理想です。タイミングと、量がポイントです💡
2. 酸の強い食べ物に注意
- 柑橘類、酢の物、炭酸飲料などの摂りすぎは歯の表面(エナメル質)を溶かす原因になります。
- 酸っぱいものを食べた後すぐの歯磨きは控え、うがいで中和してから磨いてみてください。
3. つわり時の食べ方工夫
- 吐き気があると歯磨きが難しくなるため、食後は水やお茶で口をすすぐだけでも効果的です。
- 歯に優しいおやつ(チーズ、ナッツ、ヨーグルトなど)を選ぶとよいでしょう。これらのおやつもダラダラ食べには注意が必要です。
4. カルシウム・ビタミンD・ビタミンCの摂取
- カルシウム:赤ちゃんの歯や骨の形成に必要。例:牛乳、小魚、小松菜
- ビタミンD:カルシウムの吸収を助けます。例:きのこ類、鮭
- ビタミンC:歯ぐきや血管の健康を保ちます。例:いちご、ブロッコリー、ピーマン
5. よく噛む習慣を
- よく噛むことで唾液が分泌され、虫歯の予防にもつながります。
- 歯ごたえのある食材(根菜、豆類など)も適度に取り入れましょう。
妊娠中は特にお口の中のトラブルが発生しやすい時期になりますので体調に合わせて対策をお願いします☺︎♩
産後も寝不足、不規則な食事などからトラブルの出やすい時期は継続されますので検診の際気になること等お気軽にご相談ください🎵
セントティースデンタルクリニック
院長 髙階 繭次
地元岸和田の小学校、中学校を卒業
2013年 大阪大学歯学部卒業
2014年 大阪大学歯学部附属病院研修修了
2015年 医療法人小室会 小室歯科難波診療所 勤務
2021年 セントティースデンタルクリニック 開院現在に至る
〒596-0825 大阪府岸和田市土生町2丁目29番3号 STELLA BLDG 2F