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歯周病と糖尿病について|セントティースデンタルクリニック|東岸和田駅すぐ岸和田市土生町の歯科・歯医者

歯周病と糖尿病について

こんにちは!

今年4月よりセントティースデンタルクリニックで勤務している 藤 大補と申します。

地域の皆様の口腔を通じて健康に貢献していきたいと考え、コラムを書かせていただきました。皆様の健康へ寄与出来れば幸いです。

さて、歯周病は歯茎や歯を支える組織(歯周組織)に炎症が起こる慢性疾患です。これにより、歯茎の腫れを引き起こしたり、出血や歯がぐらついたりすることがあります。歯周病の状態は、初期段階である歯肉炎と、進行した状態である歯周炎に分類されます。進行した歯周病は抜歯となることがあり、歯周病の予防と治療は非常に重要な役割を果たしています。

ここでは、歯周病の原因、進行、影響、および歯科ケアの重要性について詳述します。

歯周病の原因

歯周病の主な原因は、口腔内に形成されるプラーク(歯垢)です。プラークは、食べかすや細菌が集まって形成される粘着性の膜で、特に歯と歯茎の境目に蓄積しやすいです。プラークが除去されずに放置されると、次第に硬化して歯石となり、歯ブラシでは取り除くことが困難になります。この歯石の上にさらにプラークが付着し、歯周病を進行させます。

歯周病の進行度合いにわけて解説します。

  1. 歯肉炎 歯周病の初期段階である歯肉炎は、プラークの蓄積によって歯茎に炎症が起こり、腫れや出血が見られる状態です。この段階では、歯周ポケット(歯と歯茎の間の隙間)が浅く、炎症は主に歯茎に限られています。適切な日常の歯磨きと歯科治療により、歯肉炎は治癒する可能性があります。
  2. 歯周炎 歯肉炎が進行すると、歯周炎になります。この段階では、炎症が歯茎を越えて歯全体に広がり、歯を支える骨が溶け始めます。歯周ポケットが深くなり、歯がぐらつく、痛みが出る、場合によっては歯が抜けることもあります。歯周炎は進行すると歯を支える骨が失われ抜歯となってしまうため、早い段階での治療と予防が重要です。

次に歯周病が全身に与える影響について解説します。

歯周病は口腔内だけでなく、全身の健康にも影響を及ぼすことが多くの研究で明らかにされています。以下はその例です。

  1. 心血管疾患 歯周病の炎症が全身に広がることで、動脈硬化や心筋梗塞、脳卒中などの危険性が高まる可能性があります。歯周病細菌や炎症性サイトカイン(伝達物質)が血流に乗って全身に拡散し、動脈の内壁にダメージを与えるとされています。
  2. 糖尿病 糖尿病患者は歯周病のリスクが高いだけでなく、歯周病が糖尿病の血糖コントロールを悪化させることも知られています。逆に、歯周病の治療は糖尿病の管理に役立つことが報告されています。
  3. 呼吸器疾患 口腔内の細菌が気道を通じて肺に達すると、肺炎や慢性閉塞性肺疾患(COPD)などの呼吸器疾患を引き起こす可能性があります。特に高齢者や免疫力が低下している人にとって、肺炎は重篤となる可能性があります。

歯科ケアの重要性について

歯周病の予防と管理において、定期的な口腔ケアは欠かせません。口腔ケアにおいて重要なポイントについて解説します。

  1. 定期的な歯科検診 歯科検診を定期的に受けることで、歯周病の早期発見が可能となり、適切な治療を受けることができます。歯科医院では専門的な口腔ケアを行い、プラークや歯石を除去することで、歯周病の進行を防ぎます。一般的には、3〜6ヶ月ごとの検診が推奨されます。
  2. 適切なブラッシングとフロス 毎日の適切な歯磨きが歯周病の予防に不可欠です。歯ブラシを使って歯と歯茎の境目を丁寧にブラッシングし、デンタルフロスや歯間ブラシを用いて歯間のプラークを除去することが重要です。特に、歯茎のラインに沿って磨くことで、歯肉炎の予防に効果的です。
  3. 抗菌性含嗽剤の使用 抗菌性含嗽剤は、口腔内の細菌を減少させるのに役立ちます。クロルヘキシジンなどの有効成分を含む含嗽剤は、特に歯周病リスクの高い患者にとって有効です。
  4. 生活習慣の改善 喫煙は歯周病の主要な原因の一つです。禁煙することで歯周病の予防効果が大きくなります。また、栄養バランスの取れた食事を摂ることで、歯茎の健康を保つことができます。特に、ビタミンCやカルシウムを多く含む食品は、歯周組織の健康に寄与します。

歯科医師と患者の協力

歯周病の予防と管理には、歯科医師と患者の協力が不可欠です。歯科医院では、適切な歯磨き方法やフロスの使用方法を指導し、定期的な検診と専門的な口腔ケアを行うことで歯周病予防や進行の抑制を行います。日常生活での歯磨き習慣を守り、定期検診を欠かさず受けることで、歯周病のリスクを大幅に減少させることができます。

いかがでしょうか?

たかが歯周病 されど歯周病 健康への関与をご理解いただけたと思います。

またそれ以外にもお伝えしたいことは多数ありますが、この度はこの辺で締めようと思います。

最後にまとめを書いて末尾とします。

拙文最後までお読みいただき有難うございました。

 

まとめ

歯周病は、プラークの蓄積によって引き起こされる歯茎や歯周組織の慢性炎症性であり、口腔内だけでなく全身の健康にも影響を及ぼすことがあります。定期的な歯科検診と専門的口腔ケア、適切な歯磨きとフロス、抗菌性含嗽剤の使用、生活習慣の改善などを通じて、歯周病を予防し、管理することが重要です。歯科医師・衛生士と患者が協力して歯周病に立ち向かうことで、口腔内の健康を保ち、全身の健康維持にも寄与することができます。

セントティースデンタルクリニック 

勤務医  藤 大補

兵庫県の小学校、中・高校を卒業

2013年 福岡歯科大学歯学部卒業

2014年 神戸大学医学部附属病院研修修了

2014年~2023年 神戸大学医学部附属病院関連病院にて勤務

2024年 セントティースデンタルクリニック 勤務 現在に至る

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