生えかわりのお子さま「混合歯列期」
- 2024年10月2日
- お知らせ
生えかわりのお子さま「混合歯列期」
こんにちは、セントティースデンタルクリニックです。今回は歯の生え変わり、乳歯と永久歯についてお話します。
お子様の歯の生え変わりは、子どもの成長や健康を見守るうえでも非常に大事になります。
乳歯だけで構成されている時期を「乳歯列期」、永久歯だけで構成されている時期を「永久歯列期」と呼びます。
そして乳歯と永久歯が混在している時期のことを「混合歯列期」と呼びます。
乳歯の後ろから6歳臼歯が生え、その後に前歯から順に生えかわり、最後に6歳臼歯の後ろから7番目の永久歯が生えます。
最後の永久歯(第二大臼歯)が生えてくるのが12歳くらいなので、混合歯列期は6~12歳までの6年程度、継続するといえます。
小学校に上がってから卒業するまでなので、お口や身体の発育においても重要な時期です。
小学生時代の年齢前後は、子供の歯が抜けはじめ、大人の歯へと交換していく時期でもあります。
健全な乳歯、ぐらぐらの乳歯、新しく生え始めてきた永久歯が混在しています。
歯の色は、乳歯は青白に近く、永久歯は黄色っぽい白色をしています。
歯の硬さは、永久歯の方が乳歯より硬く、歯質は、エナメル質、象牙質ともに乳歯の方が薄いため、虫歯に対して防御力はありません。
または、歯髄腔(神経が入っている部屋)は、乳歯の方が大きい為、小さい虫歯でも神経がやられやすい傾向があります。
つまり、乳歯は永久歯と比べ、虫歯の出す酸によって溶けやすく、虫歯の進行がしやすい。そして乳歯の方が虫歯が重症化しやすいのです。
【混合歯列期の特徴】
①歯並びが安定しない
混合歯列期の歯並びは、基本的に安定しません。小さな乳歯と大きな永久歯が混在するだけでも、歯並びはデコボコになってしまいます。しかも、それぞれの永久歯が生え切るまでには、それなりの期間を要するため、歯並びが悪いと感じることが多くなります。
ただしそれがすぐにでも矯正が必要となる状態かどうかは、検査をしてみなければわかりません。
混合歯列期は小児矯正の適した時期とも言えます。少しでも歯並びで気になることがあれば、ご相談頂ければと思います。
②虫歯・歯周病になりやすい
混合歯列期は、大きさが不ぞろいの乳歯と永久歯が混在しているため、歯ブラシがすみずみまで行き届きにくい状態です。
また生えたての永久歯は実はまだ未熟で、酸に弱く、生えてから2~3年は虫歯になりやすいので注意が必要です。ただでさえ一人磨きを十分に行えない年代であるにも関わらず、磨き残しが多くなれば、虫歯・歯周病リスクも上がります。
③6歳臼歯の重要性
特に気をつけたいのは「6歳臼歯」とも呼ばれる第一大臼歯を虫歯にしないことです。第一大臼歯は最初に生えてくる永久歯であり、この歯の位置を目安に他の永久歯の位置も決まります。そのため、第一大臼歯が虫歯になると歯並びや噛みあわせが乱れるリスクが高まるのです。
第一大臼歯は一番奥に位置しており、歯の溝が深いために磨き残しも多くなりがちです。小学校の高学年まで「仕上げ磨き」をしてあげるなどの重点的なケアが必要です。
④歯ぎしり
お子さんが歯ぎしりをしていたら「もしかしてストレス?」と気がかりな親御さんもいるかもしれません。ですが、混合歯列期の歯ぎしりは正常な反応で、いわば生理現象の1つです。
混合歯列期に歯ぎしりが見られる理由は、これから生えてくる永久歯の位置・高さを決めようとしているから。また、サイズの異なる乳歯と永久歯が混在する口の中で、噛みあわせを調整する意味もあります。
永久歯に生え変わるにつれて自然におさまる場合が多いので、基本的には心配いりません。ただし、歯ぎしりが強すぎると歯が過剰にすり減ってしまう場合もあるので、気になる場合は歯科医師に相談しましょう。
6~12歳までに生え変わる歯の順番や時期はある程度決まっているのですが、そこに大幅な遅れが生じると悪い歯並びを誘発してしまうことになります。なのでこれらの特徴から混合歯列期はとくに定期検診等が重要となるのです。3~4ヵ月に1回は、歯科医院で異常がないかを診てもらいましょう。
セントティースデンタルクリニック
院長 髙階 繭次
地元岸和田の小学校、中学校を卒業
2013年 大阪大学歯学部卒業
2014年 大阪大学歯学部附属病院研修修了
2015年 医療法人小室会 小室歯科難波診療所 勤務
2021年 セントティースデンタルクリニック 開院現在に至る
〒596-0825 大阪府岸和田市土生町2丁目29番3号 STELLA BLDG 2F